2018年2月7日
平昌五輪で注目の三姉妹・三女は小平奈緒選手と坂本花織選手
いよいよ明日から韓国で開幕する「平昌五輪」ですが、スポーツデータの分析、提供を行う米グレースノート社のメダル予想では、日本は金メダル3個、銀メダル7個、銅メダル4個で、前回更新時よりも金メダルが1つ増えました。スピードスケート女子500mの小平奈緒と団体追い抜き、ノルディックスキー複合の渡部暁斗選手ですが、とりわけ金メダルの期待がかかるスピードスケート絶対王者の小平奈緒選手。当研究所では、小平選手とさらに「一桁」の順位を目指している新進気鋭のフィギュアスケートの坂本花織選手のいずれも三姉妹・三女の二人に注目し、冬季五輪での活躍を期待しています。

最も金メダルに近い選手の一人で、日本選手団で主将を務めるスピードスケート女子の小平奈緒選手は、「色々な経験をして覚悟することで勇気が生まれる」と主将を受諾しましたが、三姉妹・三女で以前は、「恥ずかしがり屋の奈緒ちゃん」と呼ばれるほど人前に出るのが苦手だったといいます。直前のタイムトライアルで参考記録ながら500mで37秒05をマークし、オリンピックレコードも上回るほどの好調を維持していますが、12日の1500m、14日の1000m、18日の500mと3種目にエントリーしており、「500mへ上げていく意識で3種目、帯でピークを合わせたい」とコメントしています。

また、今回は2枠という狭き門になったフィギュアスケート女子では、「全日本選手権」で宮原知子選手に次いで2位になった三姉妹・三女の坂本花織選手が、実績とここ一番の勢いを買われて平昌五輪代表に選出されました。「うれしい気持ちでいっぱい。自分らしく勢いのある演技が出来れば」と五輪に向け抱負を語っています。いしだあゆみさんの家族がモデルになったNHK朝ドラ『てるてる家族』でフィギュアスケート選手だった四姉妹の主人公の姉を見て4歳で始めたといいますが、「飽きっぽく、日記も三日坊主」なのに、それでもスケートだけは一度も嫌いにならなかったといいます。

そのほかに、三姉妹ではありませんが、姉妹三人で出場するのが、「菊池三姉妹」です。スピードスケートでは「ソチの悔しさを味わってから4年間トレーニングしてきた。団体追い抜きでは金メダル、個人では自分の最高の滑りができるよう頑張りたい」と語る次女・彩花選手、ショートトラックは三女・悠希選手と五女・純礼選手が出場します。実際には五姉妹で、昨末の全日本選手権には四女の萌水選手もショートトラックに出場していたものの、残念ながら7位で落選。平昌には「4年後へのモチベーションを保つためにもいいかなって。自分のために」と三姉妹を応援するために駆け付けます。

姉妹で出場するのが、スピードスケートでバンクーバー五輪代表の高木美帆選手とソチ五輪代表の菜那選手で、姉妹にとって初の同時五輪出場となりました。姉の菜那選手が、「やっと姉妹で五輪に行ける」と語れば、「目標は団体追い抜きでの金メダル」と口をそろえます。また、アイスホッケー女子では西武で一緒にプレーをする努力家の亜矢香(姉)選手と天才肌の秦留可(妹)選手の床姉妹が出場します。元日本代表の父が小さいころから指導しましたが、試合帰りの車内の反省会では姉は泣きながら話を聞き、妹は寝たふりをしていたといいます。

そして、外国勢では、前回のソチ五輪でも華々しい活躍を遂げたカナダの「デュフォー・ラ・ポイント三姉妹」が関心を集めています。フリースタイルスキーW杯モーグルで通算14勝を挙げる前回、金メダルの三女・ジャスティンを始め、銀メダルの次女・クロエ、12位の長女・マキシムの三姉妹は、「平昌で新しい歴史を作りたい」と、三姉妹での史上初の表彰台の独占を狙っているといいます。そんな三人ですが、引退後は実業家に転身する計画を立てており、三姉妹でファッションブランドを立ち上げる予定といいます。

芸能界やスポーツ界など個人で勝負をする厳しいけれど華やかな世界には、本当に「妹」型の女性の活躍が目立ちますが、三姉妹の場合、芸能界同様にスポーツ界でも「三女」の活躍率は非常に高いものがあります。オリンピックや世界選手権など国際大会の大舞台で、ともすれば重圧を感じてしまうときに、三女にはそのプレッシャーに押し潰されることもなく、はねつけてしまうような心臓の強さを感じます。是非、小平奈緒選手と坂本花織選手の二人には、四年に1回の大舞台で自己最高の成績を期待したいと思います。
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